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2022年10月17日 (月)

伝説のクルマ

2022年8月26日(金)続き

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<プリンス&スカイラインミュウジアム>OMD10/ED14-42mm

2つ前の記事でS40型グロリアを紹介いたしましたが、訪れたところはここでした。よくわからないんですが、カタカナ表記もできるだけ英語の発音に近づけたいということでしょうか。

とにかく、名称が表すように、ここはプリンス自動車工業の一部のクルマとプリンス~日産へと続く名車、スカイラインの博物館なんです。

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<二代目スカイライン>OMD10/ED14-42mm

入場するといきなりこのクルマがお出迎えです。プリンス自動車工業から出ていたスカイラインですね。

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<櫻井眞一郎氏>OMD10/ED14-42mm

現在の日産GTRにも受け継がれる、スカイライン生みの親(実際には違いますが)、故櫻井眞一郎氏の肖像写真がお出迎えです。ここは、地価の展示場に下る階段ですね。

櫻井氏は初代スカイラインからその開発にかかわり、二代目スカイラインから開発責任者(主管)となった人物です。では、実車を見に行きましょう。

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<初代スカイライン>OMD10/ED14-42mm

L型/20系という、初代。1953年~1963年まで作られたクルマです。なんだか、現在のスカイラインとは似ても似つかないクルマですね。

どちらかというとアメ車のような雰囲気です。エンジンは1.5リッタークラスでしたが、最高速は当時のトヨタや日産の同クラスよりも出たとのこと。

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<二代目>OMD10/ED14-42mm

入口にも展示されていた二代目スカイライン、50系です。1963年から1968年まで生産されましたが、途中プリンスと日産が合併したため、日産ではS5型という型式です。そして、このクルマから櫻井氏が開発主管になりました。

さて、伝説はこのクルマから始まったのです。現在のF1日本グランプリとは異なる第1回日本グランプリでプリンスはこのクルマで出場しますが、ほとんど市販車同様に手を加えられなかったため、レースでは惨敗。その反省もあって第2回日本グランプリのGTクラスでは、このクルマにグロリア用の6気筒エンジンを載せ(ノーズを6気筒エンジンを搭載できるよう延長した)、一時はポルシェ904を抜くという快挙を成し遂げたのです。

そのレース用のクルマは市販車として92台が販売されました。それがスカイラインGTです。ここから「スカG」伝説が始まったのですね。

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<三代目>OMD10/ED14-42mm

C10型という三代目。1968年から1972年まで。また、このクルマからGTのさらに上級であるGT-Rが追加されました。

通称、「ハコスカ」、「羊の皮を被った狼」、「愛のスカイライン」ですね。「頭文字D」などが注目されておりますが、あちらはAE86型と呼ばれるトヨタのスプリンタートレノですね。こちらも、エンジンは4気筒DOHCなんですが、後輪のサスペンションが車軸式、つまり独立懸架ではないという、安いクルマ。櫻井氏の思想とは異なります。

さて、初代GT-Rですが、レーシングモデル、R380に搭載していたエンジンをベースに搭載され、そのスペックは、160PS(馬力)でした。まあ、当時の測定方式と現代は異なるため、実測上はこの程度のスペックを持ったクルマは現在かなり存在します。それでも、当時としては驚異的だったと思われます。

高度成長時代とはいえ、初任給ひとけた万円では、いくらローンを組んでも買えませんね。本当のお金持ちがドラ息子に買い与えるみたいな図が浮かんできます。

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<四代目>OMD10/ED14-42mm

C110型。1972年から1977年まで作られました。通称ケンメリ。CMで「ケンとメリーのスカイライン」、日本のフォーク系デュオ、BUZZが「ケンとメリー~愛と風のように~」を歌ったことからそう呼ばれました。

このクルマから2ドアハードトップも追加となります。

また、このクルマから丸目4灯のテールライトがGT系になり、以降そのアイデンティティが現在のスカイラインと日産GT-Rまで受け継がれています。一方非GT系のおとなしいエンジンを積むタイプには形状の異なるテールライトとなり、明確な区別がなされました。

また、GT-Rは三代目と同じエンジンを搭載しましたが生産量が極めて少なく、短期間の販売となりました。これはやがて実施される排ガス規制が関係していると思われます。

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<五代目>OMD10/ED14-42mm

C210型。1977年~1981年まで。通称ジャパン。

このクルマはとうとうGT-Rが出ませんでした。それでも、クルマバブルとでもいいましょうか、4年でのモデルチェンジですね。それだけ、クルマが売れて、多くの人がモデルチェンジごとにクルマを買い替えたという時代です。

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<六代目>OMD10/ED14-42mm

R30型。このクルマ以降10代目のR34まで型式に「R」がつくことになります。それ以降は、型式が「V」となりますが、エンジンが直列ではなくV型エンジンに変わったためと思われます。

1981年から1985年まで(バンは1990年まで継続生産)。このクルマもGT-Rが出ませんでしたが、直列4気筒DOHCの「RS」がトップモデルとなりました。ただし、バルブヘッドは4つになりかなりの高出力となりました。さらには、それにターボを搭載したRSターボも追加されます。こちら、190PSと、初代GT-Rを上回るスペックとなりました。

わたしゃ、スカイラインどころか日産車も所有したことがないのですが、このクルマには乗せてもらったことがあります。

さて、GT-Rはこの後のR32型で復活するのですが、物議をかわしたスカイラインがこちら。

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<V35型>OMD10/ED14-42mm

伝統の直列6気筒エンジンをやめ、デザインまでも大きく変更したスカイラインです。

なんでもルノー上層部の意向が大きく反映されたからといわれています。つまりはレバノンに逃亡したあの人…ですかね。

このミュウジアムにはR34までのGT-Rは展示されています。ですが、V36以降独立車種となった日産GT-Rはありません。あくまでもプリンス自動車工業の車種、スカイラインがメインであるからだと思われます。おそらく、ここを運営している人たちはGT-Rを集めてくることは可能と思われますが。

さて、現代のスカイラインは車両価格、450万円(廉価版)、GT-Rはなんと1500万円です。スカイラインはともかく、GT-Rは誰が買うんや~!

 

久々に動画も撮ってきました。字幕や簡単な解説もつけてみましたが、なんと誤字があった。

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<燦然と輝くRの文字>OMD10/ED14-42mm

ここ、とあるYouTube番組で知りまして、どうしても行ってみたかったので、伊那や木曽、安曇野などをセッティングいたしました。

一応、これにて8月後半のショートトリップ最後のエントリーとなります。

プリンス&スカイラインミュウジアム

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