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2022年11月29日 (火)

自称セクシー

かすてら音楽夜話Vol.154

 

いきなりのRod Stewart(ロッド・スチュワート)、「Da Ya Think I'm Sexy?」(邦題「アイム・セクシー」)での始まりです。

この曲は1979年2月にビルボードHot100で4週連続の1位。そればかりではなく、母国イギリスのチャートでも1位となり、世界中でこの怪しげなロッドのしわがれ声が響き渡ったのですね。

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さて、今回唐突にロッド・スチュワートを取り上げたかというと。現在進行中の2022FIFAワールドカップが理由ですね。

つまりですね、ロッドはかつてサッカー選手、もとい、フットボーラーだったのです(お忙しいと思いますが、おりんぴあさんフォローよろしくです)。

さて、この1979年、世の中ではまだまだディスコブームで、この曲もディスコ調です。それまでのロッドの経歴、Jeff Beck Group(ジェフ・ベック・グループ)~Faces(フェイセズ)という正統派ロックバンドのヴォーカルとしては、この曲はどうなんだという論調もあったようです。

しかし、すでにビッグな存在となっていたThe Rolling Stones(ローリングストーンズ)が「Miss You」をリリースし、Paul McCartney(ポール・マッカートニー)もWings名義で「Goodnight Tonight」をリリースしておりました。よりディスコサウンドを意識した曲ですよね。だったら、まあ、いいかくらいのものですかね。

これが、もしツェッペリンがディスコサウンドものを出していたら、大バッシング間違いなしでしたけど。

ところで、この1979年は国際児童年でもあったわけで、この年、ユニセフのコンサートが行われ、なんと、ロッドもこの曲で参加しているんですね。なんちゅう違和感やねん!

ちなみに、ほかの参加者はオリビアとかビージーズで、子供に害のなさそうな「Too Much Heaven」(邦題「失われた愛の世界」)などを演奏していたわけです。また、日本ではゴダイゴが「ビューティフル・ネーム」を協賛曲としてリリースしています。

 

ロッドはこれまで4曲をビルボードHot100の1位に送り込んでいまして、こちら、「Maggie May」が1971年にリリースした初の1位となった曲です。イギリスでも1位を獲得してます。

この時はフェイセズは活動中でしたが、当時からソロ志向はあったようで、フェイセズと並行してソロアルバムも数枚リリースしてます。このYouTubeの映像ではフェイセズ時代のギタリスト(ジェフ・ベック・グループでもベーシストのちギタリスト)、Ronnie Wood(ロニー・ウッド、ロン・ウッド、現ローリングストーンズ)を起用したアンプラグドのライヴですね。1993年の映像のようです。

ともかく、この「マギー・メイ」でロッドの知名度はぐっと上がったといえますね。

 

こちらは、1976年リリースの「Tonight's The Night(Gonna Be Alrihgt)」(邦題「今夜決めよう」)のプロモーションビデオです。この曲で2回目のビルボード1位を獲得しています。しかも、8週連続という。ただし、活動拠点をアメリカに移したため、イギリスでは5位止まりでした。

この音源は基本シングルと一緒ですが、最終盤の女性の声はこのビデオ用に入れられたものですね。いやー、ホントいやらしく映ってますよね、ロッド。

「Da Ya Think I'm Sexy」収録のアルバムは『Blondes Have More Fun』といい、邦題は『スーパースターはブロンドがお好き』というベタなものでした。アルバムジャケットは後ろ姿のブロンド女性の背中に手を回すロッドというものです。しかも、女性の服が大阪のおばちゃんじゃありませんが、ヒョウ柄です。

実際、ロッドは女性遍歴も派手で、4人の女性との間に8人の子供がいるそうです。こりゃ、ミック・ジャガーも顔負けですね。ちなみに、ロッドもミックも「Sir」の称号を受けております。

え?フットボールの話はどうしたって?

ロッドは父親がスコットランド系、母親がロンドン育ちで、ロンドンで生まれました。家業は新聞配達業だったそうですが、父親がいくつかのアマチュアのフットボールチームにかかわっていたそうです。当然ながら、幼少時からロッドもフットボールに親しみ、学校では中心選手であったようです。英語版のwikiではポジションがセンターハーフとなっていますので、今でいうミッドフィルダーですかね。ただ、当時の1950年代のフォーメーションと現代ではポジショニングなどはかなり違うと思いますので、何ともいえません。

さて、ロッドは学校を卒業後にロンドンのチーム、ブレントフォードFCのテストを受けます。日本版のwikiでは3週間ほどで退団とあるのですが。英語版ではテスト後にクラブからの連絡がなく、これを機に本格的に音楽の道に進んだという記述でした。

ちなみに、ブレントフォードFCは今でこそプレミアリーグに参加していますが、ロッドがテストを受けた時代は3部や4部にくすぶっていたようです。

なあんだ、といわれそうですが、日本でもJ3やJFLという下部のチームはあるわけで、そこにも当然プロがおります。もちろんイングランドはフットボール先進国ですからテストを受けただけでも、結構なレベルにあるのかも。

ロッドに限らずイギリスのミュージシャンはそれなりにフットボールの心得がありそうで、前述のロニー・ウッドはストーンズのライヴで降り注ぐ風船に対してヘディングをするシーンもあります(ツンツンヘアで風船を割るとか、くわえたばこの火で風船を割る)。ロッドもパフォーマンス中にキックを入れたりしますね。

また、FIFAワールドカップのイングランドの試合で、ミック・ジャガーが見に来たなんてこともありますよね。

ミュージシャンの才能と競技を伴う運動は相反する傾向がありそうですけど、ブラジル人は別かも。サンバの人とかリフティングが上手そうです。もしかしたら、マルシアとかサンバのお姉さんとかボールの扱いがとんでもなく上手かったり…なんてね。

さて、日本にとっては残念な結果に終わってしまったコスタリカ戦。でも、これがワールドカップですよ。

負けたからといってSNSに手のひら返しの投稿をしちゃったり、wikiのページを書き換えちゃったり。そのエネルギーをプラス方向に向けましょうや。最後まで楽しめばいいじゃない。どの国も通ってきた道なんだから。

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コメント

ロッド・スチュアートがフットボール選手の道をあきらめて音楽の道に進んだのは有名な話ですね(^^;。

ちなみに、soccerはアメリカ英語でアメリカン・フットボールが'football’となりますが、イギリスを含む欧州ではアメフトはほとんど人気ないし、イギリス人はアメリカ大嫌いなので(笑)(表にはあまり出さないけど(^^;)イギリス人の前でsoccerって言葉使うマジで訂正されます(^^;。

経験者な私です(^^;。

投稿: おりんぴあ | 2022年11月29日 (火) 20時05分

おりんぴあさん。

こういうケースで思いつくのは、ロッド・スチュワートくらいでした。
他にも誰かいるんでしょうかね?
日本の英語教育って、アメリカ英語が基本みたいな。
メキシコでイギリス人に「film」っていわれて、しばらくたってから「ああ、映画のことでしたか」ということもありました。

ところで、本題では書きませんでしたが、邦題『明日へのキックオフ』が原題では『Footloose and Fancy _Free』っていうんですね。完全に意訳ですけど、意味が全然わかりません。

投稿: ヒョウちゃん | 2022年11月29日 (火) 23時27分

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