真心ブラザーズ+PUFFY
かすてら音楽夜話Vol.163
今回の話は真心ブラザーズです。
さて、真心ブラザーズですが、1988年に早稲田の音楽サークルに所属していた1967年生まれの倉持陽一(のちにYO-KINGをアーティスト名に改名)と1968年生まれの桜井秀俊の先輩・後輩二人組が「パラダイスGoGo!!」という番組内の「勝ち抜きフォーク合戦」に出場するために結成したギターデュオです。
ふたりともギターとヴォーカルです。それぞれと共作で曲作りもしていますが、どちらかというと、YO-KINGがメインのヴォーカルで、桜井がコーラスとリードギター。YO-KINGはギターを持たずに歌に専念することもあります。
このコーナーで圧倒的な実力で勝ち抜き、翌1989年にレコードデビューしました。在学中ということになります。なにしろ、司会のなぎら健壱と審査員のかまやつひろし、山田パンダが絶賛でしたから。
番組コンセプトとしてはその少し後に始まる「イカ天」と同様ですが、イカ天当時のバンドブームに飲み込まれていたら、現在の真心ブラザーズは存在しなかったかもしれません。
彼らのシングルはいずれもチャートインはするものの、Top10に入った曲はひとつもありません。ですが、今回紹介する曲、2つはみなさんご存じかと。超絶有名だと思います。
真心ブラザーズの「どか~ん」(作詞作曲:The 真心ブラザーズ)でした。1990年リリースの4枚目のシングルです。こちら、日産自動車ADバンのタイアップが付き、オリコンチャートは57位。
ADバンといいますと、4ナンバーの商用車ですので、非常に地味です。需要は間違いなく企業で、個人使用はよほどマニアックな人に限られると思われます。ならば、無理やりCMを作らなくともと思いますが、当時バブルが崩壊していたといっても、日本の企業だけでなく日本全体に何か余力のようなものがあったといえますね。現在なら絶対に無理です。
この曲はタイアップよりも、テレビ朝日の「ニュースステーション」のプロ野球のコーナーで流れていたので、ずいぶんと知られているはずですね。
一応、二人の作とクレジットされていますが、YO-KINGが作った曲のようです。
さらに有名なのがこちら、「モルツのテーマ」(作詞作曲:桜井秀俊)ですね。1992年のシングル、「真夏といえども」のカップリング曲です。
オリコンチャートでは73位ですので、ほぼタイトル曲は知られていないはず。ですが、このB面曲がまたしても大企業、サントリーのタイアップが付き、ほぼ毎日、萩原健一の「美味いんだな、これが…」というセリフとともにお茶の間に流れたのですね。
非常に荒い映像かつフラッシュバックのような連続で見づらいものですが、真心ブラザーズの12枚目のシングル、「Summer Nude」(作詞:桜井秀俊・倉持陽一 作曲:桜井秀俊、オリコンシングルチャート85位、1995年)でした。
この曲、それでも日清食品のタイアップが付き、当時それなりに流れていたと思います。
この映像の浜辺のシーンで登場するふたりの女性がデビュー前のPUFFYというか、大貫亜美(スカート姿で背の低い方)と吉村由美(ジーンズ姿で背の高い方)なんですね。
この当時PUFFYは結成されておらず、亜美と由美はそれぞれソロデビューを目指していたといいます。そして、二人ともソニーミュージック所属のタレントでもありました。真心ブラザーズもソニーミュージックのアーティストで、ここで4人が出演するミュージックビデオが制作されたというわけです。ちなみに、PUFFYがデビューするのは1996年です。
ところで、この「Summer NUde」はカップヌードルのCMが前提で作られた曲のため、1997年に自らリメイクし、「Endless Summer Nude」として再びシングルになりました。その甲斐あってか、オリコンチャートはオリジナルよりも上位の41位を記録しました。
さあ、そんな真心ブラザーズ、地味ですが佳曲もありますので、また紹介したいと思います。YO-KINGの味わい深いヴォーカル、いいですよ。
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