淡水を歩く
台湾の鉄道遺構<1>
2023年5月9日
実質的な台湾の初日。3年以上海外からは遠ざかっているので、あまり遠出はせずに近場で肩慣らしといったところです。
<Olympus OM-D EN10/ED14-42mm>
と、いうことで、淡水に行くことにしました。
淡水を最初の目的地に選んだのは、もちろん近場ということもありますが、前回使い残しの悠遊卡<*1>をMRT駅のチャージ機<*2>で確かめてみたら、まあまあの金額が残っていたので、それではMRT淡水信義線の終点である淡水まで行ってみようかという、何でもない理由からでした。
そして、淡水は前回も前々回も訪れていないので、ものすごい久しぶりになります。それにしても、たまに小雨が降ってくる始末で、なかなか肌寒いです。
<OMD10>
これは、初代総統のあの人かな。中国本土から逃れてきた。
<OMD10>
これまで歩いていたのは中正路といい、淡水老街ということになっています。と、いっても商店が続く程度で、それほど面白くはありません。それでも、イカせんべいみたいなものの試食品を渡されたりしましたが。
淡水河沿いの道に出て引き返すことにします。
<OMD>
向かいの山の付近まで、渡し船が出ています。漁船も出ていました。
<OMD10>
本日の天気はとても金色とはいえません。
<OMD10>
淡水老街への入口あたりに蒸気機関車が静態保存されていました。MRT淡水駅からはちょっと離れた場所です。
きちんと、線路もあります。
<OMD10>
BK20型とでもいうのでしょうかね。
<OMD10>
実はMRTができる以前、台湾鉄路管理局(台鉄)<*3>の淡水線<*4>が敷設されていたのです。開業が1901年ですから、日本の植民地時代です。廃止は1988年。非電化であったため、機関車が客車を牽引するか、ディーゼル車両であったと思われます。
軌間(ゲージ)は1067mmですので、JRの在来線の大部分と多数の私鉄が採用しているものと同じです。現在の台鉄もすべてが1067mmです。
<OMD10>
淡水線のことは知ってはいました。
日本の鉄道作家の草分け、宮脇俊三の著書、「台湾鉄路千公里」にも淡水線のことが触れられていたように思います。実はこの文庫版(角川文庫)はずっと昔に台北の新光三越<*5>台北駅前店の書店で見つけたものです。すでに、日本では絶版になっていたのではないでしょうか。
宮脇氏の著作は1980年初版で、当時の台鉄全線と阿里山森林鉄路、台湾糖業の一部に乗っていたようです。まだ、台東から先の現在の南廻線ができてなく、相当な苦労を数日で達成したようです。
この日はたまたま、淡水に行きましたが、ええもん見せてもらえましたわ。この先も順調であることの予兆でしょうか。
とはいえ、この日はなかなか旅の勘が戻らずに、やたらと歩いていたように思えます。
注釈
<*1>英語名、Easy Card。台北発祥の非接触型プリペイドカード。現在はほぼ台湾全土で通用する。高雄発祥の一卡通(iPASS)も全土で使えます。以前は使用地域が限定されていました。2016年購入のカードもちゃんと残額が残っていて使用できるので、台湾を再訪するつもりの人は払い戻さないほうがいいと思う。カード自体は100元かかります。
<*2>駅にあるチャージ機は入れた額がそのままチャージされ、釣銭が出ないので、コンビニでチャージすることをお勧めします。
<*3>正式名称が臺灣鐵路管理局、略称「臺鐵」(TRA)ですが、ここでは台鉄と表記させていただきます。
<*4>台北ー淡水間。全長21.2km。MRTの計画とともに廃止。
<*5>台湾の新光グループと三越グループの提携によって生まれた台湾企業で百貨店を展開している。特に台北駅前店のビルディングは台北101が完成するまでは台湾で一番の高層建築でした。
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