ムード歌謡じゃありません
かすてら音楽夜話Vol.169
いきなりの「Europa」(邦題「哀愁のヨーロッパ」、1976年)、Santana(サンタナ)というバンドです。
今回はサンタナ関連のことを取り上げてみます。
サンタナというバンドは、この人、Carlos Santana(カルロス・サンタナ)が中心となったバンドで、デビューは1969年と古く、キャリア50年以上というレジェンドともいえるバンドですね。
カルロス・サンタナという人はメキシコ系アメリカ人ですが、家族とともに越境してきた不法移民でした(現在はアメリカ国籍を取得)。バンドのサンタナというと「哀愁のヨーロッパ」というイメージがつきまとうのですが、チャート上ではランクインしておりません。
ですが、上田正樹の「悲しい色やね」(作詞:康珍化 作曲:林哲司)なんてもろ、影響受けてますよね。確か、ムフフなB級映画のムフフなシーンでも効果的に使われていたような…。
そんなサンタナですが、苦節30年にして大ヒットアルバムがリリースされます。
この曲は、アルバム『Supernatural』からシングルカットされた「Smooth」(1999年)で、なんと、12週にわたってビルボードHot100の1位に輝くとともに、2000年のグラミー賞、Song of the YearとRecord of the Yearのダブル受賞を果たします。もちろんアルバムもAlbum of the Yearを受賞します。すごいですね。
サンタナの凄いところは、グループのメンバーがまことに多岐にわたり、サンタナ自身もひとりひとりのメンバーを把握してないのではないかというほどですね。もう、サンタナひとりいればあとのメンバーは誰が来てもバンドのサンタナ。無双状態です。
それほどのサンタナファンでもないワタクシも思わずこのアルバムを買っていたという、大ヒットアルバムでした。
さて、この「Smooth」をカバーするという日本人アーティストをご存じでしょうか。
知る人ぞ知るギター小僧(であった)野口五郎です。
残念なことに「愛がメラメラ」という余計なタイトルが付いていますが。
出自は演歌でデビュー後、2曲目の「青いリンゴ」でポップス路線に転向。長いキャリアの陰でコツコツとギターの腕を磨いていたのですね。昨年は桑田佳祐氏のプロジェクト、「時代遅れのRock'n'Roll Band」にひとり歌謡界から起用され、そこでもギターの腕を披露していました。
やや、画像がいまいちなのですが、貼り付け不可能な高音質・高画像版のリンクをつけておきます。
それにしても、この「Smooth」どこかで耳に引っかかるという人は、こちらをお聴きください。
つうことで、「きよしのズンドコ節」(2002年)でした。
オリジナルは「海軍小唄」ともいわれ、マイトガイ、小林旭からドリフまで幅広いヴァージョンが存在します。こちらはオリジナルやその他のヴァージョンと違って、若干の作曲(水森英夫氏)及びアレンジ(伊戸のりお氏)が加えられていますが、京平さんや哲司さんみたいに「確信犯」ではないような気も致します。でも、これ、本気で知らん顔して似せていたとすれば、大したもんだと思いますね。
さて、氷川きよし、今年の紅白にはどっちの組で出場するのでしょうかね?特別枠か…なんてね。
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