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2025年7月27日 (日)

B級アイドルのレア音源

かすてら音楽夜話Vol.211

先日、ミケポスカフェにお邪魔してまいりました。これで、5回目の音楽談義となります。

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用意した音源はこれらです。大いに盛り上がりましたが、今回取り上げるのは、画像右下の『秘密じゃないけど秘密 おしえてアイドルー東芝EMI編』からでございます。

このCD、もちろんかつての東芝EMI(その後東芝が撤退し、EMIミュージック・ジャパン。現ユニバーサル)から発売されたものですが、企画はブルース・インターアクションズという会社で、レーベル名をP-Vine(Pヴァイン)といいます。

その仕事は『昭和レジデンス』(青盤・赤盤)をはじめとする様々なミュージシャンによるコンピレーションや、マイナー世界のミュージシャンをいち早く取り上げ、インディーズデビューさせるようなことをやっております。特筆すべきは「知子のロック」というバンドを「えびす温泉」(バンド勝ち抜き番組)からデビューさせたことでしょう。

その、知子のロックのMC兼ベーシスト、トーマスさんとともに評価するというものです。あ、評価といってもただの雑談・バカ話です。

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今回もオーナーさんにおもてなしされまして、おいしいフルーツ冷麺をふるまってもらいました。

もちろん、オーナーさんもどんな音楽に対しても鋭い意見をお持ちの方で、会話に加わっていただきましたが、カフェの来客が頻繁にございまして、今回はあまりディープに関われなかったかなと。ま、とりあえず、行ってみましょう。

沢口靖子「Follow Me」

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さて、初めは「科捜研の女」沢口靖子でございます。

彼女が音源を残していたとはびっくりなんですが、シングル4枚、アルバム2枚をリリースしてます。大半が映画やドラマのタイアップです。

それでは、彼女のラストシングルとなった「Follow Me」(1988年)を聴いてもらいましょう。

 

まあ、お世辞にも靖子さんの歌は褒められたものではありませんが、オリコンシングルチャートで75位にランクインしております。

この曲はTBSドラマ、「痛快!ロックンロール通り」の挿入歌でした。

そして、聴いていただければ、メロディの特徴、三連符の連続などからあの人が作者なのではと推測できます。その通りで、作曲は小室哲哉なのでした。どことなく、渡辺美里の「My Revolution」(1986年)を彷彿とさせますね。メロディには直接関係しませんが、作詞も川村真澄で、アレンジャーまでもが「My Revolution」と同じく、大村雅朗なのでした。いや、ホント、初期の小室サウンドですわ。

なお、ドラマ(見てないのでwikiで調べました)では靖子さんはロックンローラーを目指すバスガイドですが、音痴であったという設定です。ならば、納得です。

なお、TM Networkもこのドラマの主題歌を手掛けていて、「RESISTANCE」という曲がオリコン6位でした。この時代、まだTMはオリコン1位は獲得しておりません。それでも、ブレークした「Get Wild」(9位)よりも週間チャート上は上位にあった曲ですね。

KENJI & NAOKO「恋の滝のぼり」

ん?このユニット知らんなあ。ま、ジャケ写を見てもらいましょうか。

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はい、羽賀研二(当時は羽賀健二)と野沢直子でした。

こちらも、ドラマがらみ。テレビ東京系学園コメディ、「新・花の聖カトレア学園」からのシングルです。リリースは1986年で、ドラマの終盤になりますか。オリコンチャート入りは逃しているようです。ちなみに、羽賀は1985年3月までいいとも青年隊でした。

 

羽賀はドラマでは体育教師役だったらしく、野沢は授業をさぼって保健室に入り浸る女子高生役で、二人の保健室でのやりとりが人気コーナーだったようです。

ま、現在は羽賀元受刑者てなところですが、当時はそういうキャラじゃなくどうしちゃったんでしょうね。逆に当時からキワモノの役回りの野沢直子ですが、今なおブレずにキャラを貫き通して40年。さすがは舞台演出家の野沢那智の姪でありますね。

羽賀の当時のキャラだとモテ男といったところですが、歌は下手ですわ。

いいとも青年隊でもやや影の薄かった野々村真のほうが、今なお芸能界でやって行けてますからねー。羽賀さんwikiでも芸能活動についてはかなり省略された記述です。ちなみに、今回のCDは2000年にリリースされたものですので、まだ事件は起こしてないな。起こされた後だったら、未収録になっていたでしょう。

また、レーベル自体が消滅しているので、この音源はもう二度と世の中に現れることはないと思われます。まさに、レア音源。

坂上香織「グッドバイ・マイ・ラブ」

坂上香織、4枚目のシングルで、あのアン・ルイスのカバー曲になります。

 

もちろん、作家陣は作詞がなかにし礼、作曲が平尾昌晃です。演奏が打ち込みでやや単調なのですが、アレンジがSHOGUNにいた、大谷和夫になりますね。スタジオミュージシャンをもしかしたら一切使ってないので、製作費のかからない作品ともいえますね。

1989年のリリースで、彼女が中学3年、14歳(発売直後に15歳となる)の時のものです。歌はまあ、無難ですか。演奏と曲調がいまいちマッチしない中でわりと上手に歌い上げているのではないでしょうか。そして、最高位がオリコン22位で、本家のアン・ルイスがオリコン14位でしたので、大健闘だったのかも。

坂上香織という人、全部で5枚のシングルをリリースしているのですが、デビュー後3枚のシングルがすべてTop 10ヒットで、ラストシングルも50位だったという、B級にカテゴリーするには惜しい人でした。ですが、1990年にアイドル歌手としてのキャリアを終わらせ、女優に転向し、Vシネマ等のアダルト路線によく出演していたようです。

ま、曲はそれなりに売れたのかもしれませんが、本人も事務所としてもアイドル歌手としての限界を感じていたのかもしれません。

さて、このアルバムには秋元康&長渕剛が手掛けたつちやかおり「秘密じゃないけど秘密」とか、本田美奈子のモーニングコール「モーニング美奈子ール」(曲じゃないけど)、川島なお美「黄金海岸」なんてのも収録されています。

今回紹介したものはYouTubeにアップしてあったものでほぼ、違法アップロードでしょうから、そのうち削除されてしまうかも。

今回、音源はさらに持ち込みましたので、続編いくつかやります。

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2025年7月 4日 (金)

キャロラインとかキャンディとか

かすてら音楽夜話Vol.210

ほとんど月イチ状態となってきました、「かすてら音楽夜話」ですが、ブログ別館でこの3~4月に行ってきた旅レポを連載してますので、どうかご理解ください。

さて、今回は「Cから始まる人名の曲」です。候補はいっぱいあります。

1969年のNeil Diamond

 

こちら、Neil Diamond(ニール・ダイヤモンド)「Sweet Caroline」という曲です。1969年リリースで、ビルボード4位になった、ニール・ダイヤモンドの初のビッグヒットですね。

ニール・ダイヤモンド(1941年生まれ)はニューヨーク出身で、ユダヤ人の家庭に生まれ、1960年代から活動してきたシンガーソングライターです。

YouTubeの映像は2012年のもので、この時すでに70歳を超えております。この映像ではマイクを持って歌っているだけですが、もちろんギターを弾いて歌いますし、在米ユダヤ人をモチーフにした映画「The Jazz Singer」にも主演するという、いわばアメリカのスーパースターのひとりであります。11曲をTop10に送り込み、うち3曲がビルボード1位です。

さて、ニューヨークのユダヤ人ですが、音楽での成功者がかなり多いです。古くはキャロル・キング(彼女のことをモチーフにした「Oh! Carol」という曲もあり、作者はやはりユダヤ系であるニール・セダカでした)、サイモン&ガーファンクルの二人、ビリー・ジョエル、KISSのポール・スタンレーなどなど。

そして、「Sweet Caroline」のキャロラインさんですが、実在人物で、あのJFKの娘でオバマ政権下で駐日大使を務めたキャロライン・ケネディ氏なのだそうです。

アメリカとユダヤ人といいますと、現在の大統領がやたらとイスラエル寄りの姿勢を見せているのですが、ニューヨーク出身の音楽家たちはニール・ダイヤモンドのように、どちらかというと民主党寄りのリベラル派が多いのですね。そして、この曲は当時11歳であったキャロラインさんに触発されて作られましたが、2007年のキャロラインさんの50歳の誕生パーティでも、ニール・ダイヤモンドがこの曲を披露したとのこと。

ビルボードでは4位でしたが、ニール・ダイヤモンド自身初のTop10ヒットでもあり、映像では観客が曲に合わせて歌うなど、アメリカの高齢者にはかなり親しまれている曲なのだと思います。

ところで、この曲を探していると、なんと今でもニール・ダイヤモンドはツアーを行う予定だそうで、同じダイヤモンドでも田所豊さん(ダイヤモンド☆ユカイ)以上の活動を行っていますねえ。

1972年のGilbert O'Sullivan

 

こちら、Gilbert O'Sullivan(ギルバート・オサリバン)「Clair」という曲で、1972年のリリースで、ビルボード2位、イギリスのチャートでは1位になっています。

ギルバート・オサリバン(1946年生まれ)はアイルランド人で、のちにイギリスに移住し、シンガーソングライターになりました。本名はギルバートではありませんが、劇作家コンビであるギルバート&サリバンにちなんで名乗った芸名ということになります。

彼自身の活動は1967年から始まっていますが、アルバムリリースは1971年から。それまでの実績というものがほとんどありませんでしたが、ファーストアルバム『Himself』はアメリカでもリリースされ、いきなり9位になります。その後のアルバムは1972年の『Back To Front』が48位、1973年の『I'm A Writer, Not A Finger』が101位と低空飛行に沈みましたが、イギリスではそれぞれ5位、1位、2位という具合に売れました。

むしろ、1972年の「Alone Again(Naturally)」(アルバム未収録)が中断はあったもののビルボード1位を6週獲得し、この「Clair」につながっています。ちなみに、「Alone Again(Naturally)」はイギリスでは3位でした。1972年のビルボード年間チャートでは2位です。

さて、「Clair」ですが、曲の終わりに子供の笑い声が入っています。このことで、クレアという人が幼い少女であることがわかるのですが、オサリバン自身は曲の着想を友人のベビーシッターから受け取ったと話していて、笑い声の人物はプロデューサーであり、ハーモニカ演奏をしているゴードン・ミルズの当時3歳の娘だそうです。

どこか哀愁を感じさせる曲調、詞の内容から「Alone Again(Naturally)」を彷彿とさますね。

「Alone Again(Naturally)」もまた、”両親が亡くなってたったひとりになってしまった…”というものですので、非常に哀愁に満ちた曲であります。ただし、オサリバン自身に起こったことではなく、あくまでも曲の上のフィクションですが。それにしても、こうした曲を当時のアメリカ人が受け入れたというのもまた、面白いです。

1977年のBob Welch

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さて、今度はシングルにはなっていない曲から。

 

1977年リリースのBob Welch(ボブ・ウェルチ)のアルバム『French Kiss』収録の9曲目(B面3曲目)、「Carolene」です。

元々、このアルバムはボブ・ウェルチが活動していたParisというスリーピースバンドの3枚目となる予定でしたが、ウェルチ以外のメンバーがバンド活動を継続できなくなったため、急遽ウェルチのソロデビューアルバムとしてリリースされました。

アルバムは12位にチャートインし、プラチナム認定され、ウェルチのキャリアで最も成功したアルバムです。しかも、「Sentimental Lady」(ビルボード8位、Fleetwood Mac時代のリメイク)、「Ebony Eyes」(14位)、「Hot Love, Cold World」(31位)と3枚のシングルもヒットしました。

Fleetwood Mac(フリートウッドマック)のヴォーカリストでこれ以上の成功を収めたのは女性シンガーのSteivie Nicks(スティービー・ニックス)だけで、ウェルチの後任であり、マックの顔ともいえる、Lindsey Buckingham(リンジー・バッキンガム)でさえ、ソロではこれほどの成功を果たせませんでした。

ウェルチのマック時代、セールス的に売れなかったのはひとえに、ウェルチのオタク風な雰囲気がアメリカにそぐわなかったのでしょうかね。ちなみに、フリートウッドマックはイギリスのバンドで、ボブ・ウェルチは初めてのアメリカ人メンバーです。そして、ウェルチの加入により、それまでのブルースバンドからポップな方向にシフトし、現在のフリートウッドマックにつながっていくのですが、ウェルチの登場は早すぎたのでしょうか。ま、リンジーとスティービーの加入も大きかったわけですが、間違いなくウェルチがもたらしたものが現在のフリートウッドマックの基になっているのだと思います。

さて、フリートウッドマックとウェルチの関係性はウェルチの脱退後も良好で、ウェルチの公演にもドラムのMick Fleetwood(ミック・フリートウッド)、コーラスとしてスティービーが参加するというものでした。『French Kiss』や次の『Three Hearts』にも、マックのメンバーが参加しているほどでした。

そして、フリートウッドマックはロックの殿堂入りを果たすわけですが、ボブ・ウェルチは除外されてしまいました。そして、2012年に自ら命を絶ってしまいます。これは彼の脊椎の病気のためと伝えられています。

日本のCandy

まあ、有名なところでは原田真二の「キャンディ」があるのですが、個人的には杉ちゃま(スギちゃんではありません、杉真理)の「Oh Candy」(作詞作曲編曲:杉真理 ストリングスアレンジ:大谷和夫)を推したいです。

 

最後まで聴くとわかるのですが、アウトロがギルバート・オサリバンの「Clair」と同じで、杉さんが彼をオマージュあるいはリスペクトしていることがわかりますね。

この曲はアルバム『Stargazer』(1983年)収録で、シングルカットはされていません。杉さんも日本のロック・ポップスの男性シンガーとしてはかなり微妙な立ち位置の人で、結果的には売れませんでしたが、いい曲を書いていますし、B面扱いだったり、単なるアルバム収録の数合わせ的な曲提供も多いものの、光るものを見せていますね。例:竹内まりや(大学の後輩)「Hold On」、「磁気嵐」、石川さゆり「ウイスキーがお好きでしょ」、Hi Fi Set「素直になりたい」などなど。

さて、久しぶりということもあって今回は長文となりました。果たして、次の更新はいつになるでしょうか。予定では「Dから始まる人名の曲」でしょうかね。リクエストもお待ちしてます。バナークリックもよろしくお願いしますね。

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