ボズさん、やばくね?
かすてら音楽夜話Vol.213
今回も、引き続き、ミケポスカフェでの音楽話より。
今回登場するのは、Boz Scaggs(ボズ・スキャッグス)です。二度目の登場で、「TOTOの生みの親」という記事を上げております。
ま、その時の焼き直し的な記事になりますが、ご容赦のほどを。
ボズといえば、「We're All Alone」がどうしても出てきてしまい、AORの人みたいに思われがちですが、あちらではWhite Soul、あるいはBue-Eyed Soulにも分類されるほど、黒っぽいヴォーカリストとして評価されています。
また、ビルボード Hot 200(週間アルバムチャート)で最高位2位のヒットアルバム『Silk Degrees』で、のちのTOTOのメンバーをバックに起用し、洗練された音作りもしてきました。
さて、今回取り上げるのは上記の画像、9枚目のアルバム『Middle Man』(1980年)です。
やばいジャケット写真
女性の足に頭を乗せたボズがたばこの煙を吐き出すというジャケ写でございます。このアルバム、見開き状態になっていまして、もう半分を開くと、女性は足を開いていましてね、それが光る(テカる)ような素材のレオタードなんですよ。そして、網タイツも穿いていると。女性の顔などは写っていないのですが、どうやらバニースタイルのようです。そして、やけにほっそりしていて、大人体系ではなく、どうもローティーンではないか…なんてことが、一部では囁かれておりました。
ま、45年も前のことですから、当時はコンプライアンスもなく、そのまま通っちゃったんでしょう。ちなみに、『Middle Man』は現在もこのまんま発売されております。ちなみに、当時のボズは36歳(1944年生まれ)。Middle Manというからには「中年」という意味かと思ったら、「仲介人」という面白くもなんともない意味になるそうで。
こうしたちょいヤバジャケットですが、Scorpions(スコーピオンズ)の『Virgin Killer』(少女ヌード)は現在は差し替えになり、『Love Drive』(リムジンの後席で女性の胸についたガムを引きはがそうとしている男性の図)はそのままです。Nirvana(ニルヴァーナ)の『Nevermind』(泳ぐ生後4か月の男児の生殖器が写りこんでいる)はのちにモデル本人からの訴えがあったようで。
ま、いろいろありますわ。Queenの「Bicycle Race/Fat Bottmed Girl」(両A面シングル)のジャケ写もですし、プロモビデオはもっとすごくて、YouTubeでは年齢制限かけられてますね。
Eric Carmen(エリック・カルメン)の4枚目、『Tonight You Are Mine』も想像力を働かせれば…ちなみに、差し替えなしですが、現在市場に出回ってません。
ま、それはさておき、『Middle Man』もなかなかの出来です。
アルバム『Middle Man』より
さて、こちらは、「You Can Have Me Anytime」という曲です。作者はDavid Foster(デビッド・フォスター)とボズ。映像はプロモーションビデオですね。音源はアルバムのものです。
この曲、シングルにはなっていないのですが、日本限定のシングルになっているはずです。邦題が「トワイライト・ハイウェイ」といいまして、TOYOTA Cresta(トヨタ クレスタ)というクルマのCM曲でした。
なにしろ、世界のトヨタですからね、「ここはボズさん、ひとつアレみたいな曲でお願いします」なんてやり取りがあったのではないでしょうか。もちろん「アレ」とは、「We're All Alone」のことです。
プロモーションビデオではバックの演奏はうまく合わせてあって、実際に(音源で)演奏している人物とは違いますね。エレピはデビッド・フォスターではありませんし、ドラムもJeff Porcaro(ジェフ・ポーカロ)ではなく、もちろんベースもDavid Hungate(デビッド・ハンゲイト)ではありません。
そして、ギターを担当するのは「ゴーストバスターズ」のRay Parker Jr.(レイ・パーカーJr)と印象的なギターソロがCarlos Santana(カルロス・サンタナ)なんですね。これらの差し替え、おそらくは肖像権みたいなことも関係しているのかと。すでに、TOTOはスーパースターですし、レイ・パーカーjr.は自身のグループ、Raydio(レイディオ)でヒット連発でしたから。
また、このアルバムではやはり、TOTOのギター、Steve Lukather(スティーブ・ルカサー)もほとんどの曲を弾いていたのですが、「You Can Have Me Anytime」ではどうしてもサンタナのギターが必要だったのでしょう。
これまた、シングルにならなかった「Angel You」という曲です。作者は同じくフォスターとボズです。
こちら、印象的なバックコーラスが、Rosemary Butler(ローズマリー・バトラー)という人で、角川映画「汚れた英雄」の主題歌を歌った人です。オリコン洋楽チャートで11週間1位を続けたので、覚えている人も多いかと。
最後に紹介するのは、「Breakdown Dead Ahead」という曲で、ビルボード Hot 100(週間シングルチャート)最高位15位、キャッシュボックスで12位という、『Middle Man』からのシングルカットで一番ヒットした曲です。
こうしたノリが、AORとは一線を画していると思います。個人的にはアルバムで最も好きな曲です。
もちろん、映像はプロモビデオで、演奏は本人とは別の方が演じてますね。コーラスの女性はわからないですが。
ギターはルカサーとレイ・パーカーJr.で、ベースはハンゲイト、ピアノがフォスター、ドラムのみRick Marotta(リック・マロッタ)に変更されてます。
この後、ボズは長らく沈黙の時代に入ってしまうのですね。若かりし頃、ヨーロッパの街角でギターの弾き語りをしながら、日銭を稼いでいたくらいですから、バックパッカーでもやってたのか…でも、相当売れた人ですから、それはないか。
話は変わりまして。
御三家の一人であった橋幸夫さんがお亡くなりになりました。
これで、残された御三家は舟木一夫さんだけになりました。
もちろん、2度のレコード大賞受賞者で、追悼ニュースなどでは「いつでも夢を」、「霧氷」(以上レコード大賞受賞曲)やデビュー曲の「潮来傘」で報道されたりしました。
ワタクシ的にはこの世に「リズム歌謡」というものを大衆のレベルにまで知らしめた人として、評価したいと思います。
寺内タケシや加山雄三、その後のGSなどもありますが、茶の間のじいさんばあさんまで、エレキを親しみやすくしてくれた人なんですね。何しろ、クレージー映画でも植木等氏が「♪炎のように 燃えようよ」と鼻歌を口ずさんでいたくらいでして。
その後の「あの娘と僕(スイム・スイム・スイム)」、「恋のメキシカンロック」など、ねちっこくリズム歌謡の曲をリリースします。このあたり、レコード大賞を二度も取れば「え、ちょっと勘弁してよ」などと拒否もされると思うんですが、いやな顔ひとつせずに、一介のシンガーであり続けた人です。
認知症を患いながらも、夢グループの一員として何度もマスコミに顔を出してくれたというのは、さすがのプロ根性だと思います。
謹んで、お悔やみを申し上げます。安らかに。
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次回も、音楽談義よりを予定しております。




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