タイのバスはかなりの忍耐を要するものである。この旅では長距離バスに2回乗った。1等エアコンバスだと思うが、かなりのオンボロである。
<ハジャイ-チュムポーン>K7/FA35
ハジャイからチュムポーンまでは旅行社でチケットを購入した。料金500バーツ。マレーシアからタイに来て、通貨単位が変わったため、一瞬かなり高いなと思ってしまった。そして、チュムポーンに行く当日、チケットを購入した旅行社でピックアップのシーローに乗り、バスターミナルへ。バスはシーローの運ちゃんが案内してくれ、その場でチケットを渡された。
それによると正規運賃は340バーツとあり、160バーツが旅行社の取り分。かなりの手数料が上乗せされているが、まあ、シーローで送ってもらったことでもあり、このあたりは目をつぶる。
タイの道はマレーシアに比べかなり凹凸があり、ひどい音を立てた。特にこのバスにはトイレが付いていたのだが、タイ式のために水をためる桶のようなものがあって、凹凸を乗り越えるたびにこれがものすごい音を立てる。実際にはシートを通して振動などは伝わってこないのだが、ガラガラガッシャーンという音が鳴り響き、精神的に心地よいものではなかった。足下に置いていたカメラとパソコンを入れていたバッグが影響を受けてしまうのではないかと思ったほどである。
<チュムポーン-バンコク>K7/FA35
前にも書いたが、チュムポーンからバンコクまでは、到着したバスターミナルでチケットを購入したものの、時間帯が合わず、あらためて別の旅行会社で早朝発のチケットを手に入れた。前に購入していた夜便のチケットは払い戻してもらう。
夜便のチケットは掛け値なしの347バーツ。早朝便は450バーツ。間違いなく旅行会社の方が手数料が上乗せされているはず。旅行会社に向かうと、ピックアップトラックで送迎された。この時はここでチケットを購入した外国人旅行者4人分がひとまとめのチケットだった(つまり、1枚しか手元に残らない)ため、正確な料金はわからない。
外観は良さそうに見えるバスだったが、乗り込むとかなり古びていた。今度のバスはトイレは付いていない。
ハジャイからのばすも、チュムポーンからのばすも、途中から空席がなくなっても、客がどんどん乗り込んできた。つまり、立って乗る客が多数いることになる。ほとんど効かないサスペンションと騒音以上にこれは辛かった。立ち客が辛そうなのもあるが、目のやり場もなく、車窓というものがなくなってしまうからでもある。
途中休憩はどちらもあったが、タイ語が話せない身としてはいつ出発するのかがよくわからず、ハジャイからのバスではドライブインのようなところで、カップラーメンを食べ、チュムポーンからのバスでは味の付いた乾パンのようなものを購入し、小腹を満たすだけであった。
タイは鉄道網があまり整備されてなく、便数が極端に少ないことから、長距離の移動はバスが主体となるが、そのような国で座席指定のバスに、立ち客を乗せるというシステムが存在するのは、インドに近いものがある。また、東南アジアでも、隣国マレーシアではこのようなことは絶対にない。快適なバス旅をするには、VIPバスしかないような気もする。
<ロットゥの車内>K7/DA21
一方、200km程度の移動には、ロットゥが便利である。ほとんどが大型のミニバンで、客は最大11人まで。場合によってはトイレ休憩くらいはできる。エアコンも入っているし、バスよりも絶対に速い。今回は、チュムポーン-ラノーンとバンコク-ロッブリーの2区間で使った。いや、ハジャイ-ソンクラーを入れると3区間か。ただ、大きな荷物置き場がなく、持ち込めるかどうかは客の乗り具合によるだろう。
問題なのは、ガイドブックにあまり記載がなく、見つけるのが難しいこと。バンコクならば、戦勝記念塔から各地に向かう便がある。そのほかの地方都市では、聞くしかない。表記はすべてタイ語である。
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