カテゴリー「Sunrise/Sunset」の24件の記事

2021年11月16日 (火)

実質1日だけのビエンチャン

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<ワットホーパケオ>MZ-3/FA35mm

2006年初頭のビエンチャンです。前夜ビエンチャンに到着し、本日が2泊目。翌日昼過ぎの便でバンコクに飛ぶので、残された時間は1日ほどでした。

回ったのは定番の観光コースですね。

ワットホーパケオはタイ語でいうなら「ワットプラケーオ」です。つまりエメラルド寺院。かつてはワットプラケーオに飾られているエメラルド仏をめぐって争奪戦となりました。エメラルド仏もかつてはここに安置されていたのです。

ですが、この緑の仏像をめぐっては結構各地を転々としています。単にラオスとタイとの争いごとだけではないようで。

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<本堂周りの仏像>MZ-3/FA35mm

この寺院は内部にも仏像が数多く展示されていますが、実は撮影禁止でした。

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<見せしめ>IXY digital500

当時デジタル一眼レフはありましたが、とてもじゃありませんが一般人が購入できる代物ではないし、撮った画像のバックアップを取ることが難しかったので、カメラが趣味という人でもフィルムを使っておりました。

そのため、撮影禁止が見つかるとこうなるぞという見せしめですね。明らかに左側に転がるパトローネはフジのリバーサル用です。ちなみにこの時代、タラートサオでリバーサルフィルムを売っていました。

ま、そんな風に夢中になっていると周りに人がいません。この寺院は昼休みがありまして、門を閉めてしまうのです。慌てて出口に向かいますが閉められていました。大声で人を呼ぶと開けてくれましたが、もう少し遅かったらここに午後の開門時間まで閉じ込められていたことでしょう。なんともラオスですわ。

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<タートダム>MZ-3/FA35mm

次にパトゥーサイ(アヌサワリー、凱旋門)に向かう途中、ほとんど住宅地というところに突如現れるのがこちら。

黒塔ともいわれますが、周囲に寺院のようなものがなく、遺跡同然です。この周りでは子供たちが遊んでおりました。

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<パトゥーサイ>MZ-3/Sigma20mm

はるばる歩いてきました。世界一有名な凱旋門、パリのそれとはあまり似ていませんが、ランドマークとなっていて凱旋門の周囲がランナバウト(ロータリー)になっているところは同じです。

パリの凱旋門は地上からたどり着くのは至難の業で、地下道を通っていきます。こちらの凱旋門は地下道はありません。信号もないので、車道を横切る必要があります。でも、この交通量なので全然危険なことはありません。

でも、今は相当交通量も増えたんじゃないでしょうか。

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<正面より>MZ-3/FA35mm

たどり着きました。パリの凱旋門よりも高さ半分くらいですかね。

屋上部分にスローガンのようなものが掲げられていますが、ラオスは一応社会主義の体制なんですよね、現在も。まあ、それを感じることはほとんどありませんが。

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<見上げてみた>MZ-3/FA35mm

かなり装飾が細かいです。この凱旋門はラオス内戦の終結とパテトラオの勝利を記念して作られたものだそうで、比較的新しいです。天井部はこんな感じですが、薄汚れた感はあるんです。犬も昼寝していたりしますし。

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<ビエンチャン市街を望む>MZ-3/Sigma20mm

登ってみました。ホントに交通量が少ないです。そして、これ以上に高そうな建造物がありません。見通しがいいですね。

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<タートルアン>MZ-3/FA35mm

パトゥーサイからさらに歩いて到着です。黄金の塔ともいえそうですが。夕刻の光を浴びてまぶしいです。

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<メコンの夕暮れ>MZ-3/Sigma20mm

タートルアンからはトゥクトゥクで戻りました。歩いてもよかったのですが、メコンの岸辺で夕陽を見るためです。

それには間に合い、ついでにビアラオも一緒に味わうことができたのでした。

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2020年8月10日 (月)

メコンのほとりで

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<ビアガーデン>MZ-3/FA35mm

ルアンパバーンからビエンチャンに到着した翌日。昼間は観光。結構歩き回りました。初めてや久しぶりの訪問であると、ほぼ全力で観光してました。

今はだいぶ時間もたっていて、たとえ初めてのところでもできるだけのんびりします。観光する分、その街の風景や人物の写真を撮るほうを優先します。

昼間歩き回って、メコンのほとりにやってきました。いったんホテルに戻りましたが、時計を見ると夕陽の時間です。身体に鞭打って河岸に向かいます。幸い、川に近いところです。

ビエンチャンはラオスでは比較的観光資源のあるところですが、もう実質最終日だし、メコンの夕陽を眺めておくのもよかろうと。それに、事前の情報でこのメコンの夕陽を見ることのできる河岸には、ビアラオを飲ませてくれるビアガーデン風のところがあるということもつかんでいました。これは行くしかないでしょ。

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<ビアラオ>IXY DIGITAL500

大瓶を頼みました。当時の価格で8000キープ。氷は入りません。当時は氷を入れなくとも、東南アジアのナンバーワンビールと確信してました。

当時のラオスは首都ビエンチャンといえども、コンビニはなかったと思います。つまりは氷は貴重品です。新鮮な魚はその日川で捕ってきたものでした。海産物など皆無に等しかったです。なので、ラオス人も氷をビールに入れて飲むということはしなかったと思います。

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<夕陽待ち>MZ-3/FA50mm

周囲に観光客はまるでいません。99%ラオス人です。みんな夕陽を待っています。ひとりの人物がスマホを夕陽に向けているように見えますが、この時スマホは当然ありません。せいぜいガラケーを夕陽に向けている程度でしょうか。

なお、ガラケーもタラートサオにショップがあり、非常に驚いたのを記憶してます。でも、普及してなかったです。

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<夕陽>MZ-3/FA50mm

川の向こう側はタイです。ノンカイではなく、シーチェンマイという小都市です。

この日の夕陽は期待通りでした。満足です。美味いビールも飲めたし。ではそろそろ、夕食に行きましょうか。

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<エアロビクス>IXY DIGITAL500

河岸の広場でエアロビクスをやってました。すでに暗い時間でしたが、当時のデジカメの性能はこの程度です。ストロボも発光させましたが。

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<カエル料理>IXY DIGITAL500

宿の近くにあった、「ナーンカンバン」というラオス料理の店です。

こちら、カエルの皮の唐揚げです。肉はほとんどついてません。ですが、ビールのつまみにぴったりです。でも、先ほどたっぷり飲んでしまったんですよね。

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<野菜炒め>IXY DIGITAL500

こちらは純粋におかずです。肉の入らない野菜だけの炒め物です。タイよりも量は多いですね。ラオスでは麺ひとつ食べるだけでも、大量の野菜とハーブが付いてきます。

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<カオニャオ>IXY DIGITAL500

今でも、ティップカオという竹で編んだ容器に入れて出てくるんですかね。タイだと決まってラップかビニールの中に入ってますよね。

今なら、このモチ米とおかず1品だけで十分な量です。

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<ミネラルウォーター>IXY DIGITAL500

もう、ビアラオは入らなかったです。総額、38000キープ。10USD渡して、65000キープのお釣りが来ました。

桁が多い通貨ですが、当時は円やドルに対して安値を付けていました。今は1USDでも10000キープ行かないもんな。

理想としてはメコンの河岸にテラス式のレストランがあればいいんですが。でも、雨季には水没する可能性はありますね。先ほどのビアガーデン風のところでも、何か食べることはできたと思います。

でも、伝える言葉を持たないし、メニューも読めません。それに、吹きさらしの照明もないところなので、夕食となるとかなり絶望的な気分になりますよね。今はどうなんでしょうね。

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2016年1月25日 (月)

この空を見よ!

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<ビュータワー>K-7/DA16-50mm

ずばり、朝陽と夕陽のために作られた螺旋の塔です。なんと入場料がいるんですが、5ルピーなので文句はいいません。

今日の夕陽はここで撮ることにします。

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<日没手前>K-7/DA16-50mm

この時期は太陽が海に没しませんでした。こちら、アラビア海側。もちろん、時期や見る場所によってはアラビア海に沈むと思います。

日没1時間くらい前に塔に登りましたが、あまり人がいなくてこれはいいと思っているうちにどんどんインド人が集まってきました。こちら側の手すりには人が鈴なりです。

また、画像で見えている道路にも夕陽を見ようという人がたくさんいました。これより先にはサンセットポイントという場所があるんですが、そっちに行ってもよかったかも。でも混雑具合は変わらないでしょう。

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<夕焼け>K-7/DA16-50mm

陽が沈むとインド人たちも帰りはじめます。でも、ここからが、マジックアワーなんです。空に太陽の色が反射して、いい感じになるんです。

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<いいものが見えました>K-7/DA16-50mm

タワーは海に突き出ていて、やはり荒波が直撃します。このあたりも暮れてきました。それより、空が凄いことになってますよ。

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<明日も快晴でしょう>K-7/DA16-50mm

こういう空は久しく見ていないです。リバーサルフィルムでなくとも、デジタルでここまで撮れます。夕陽を撮る機会はそれほどありませんが、デジタルで撮った中で一番いい色が出ました。

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<夕陽のマジック>K-7/DA16-50mm

朝陽と違って、夕陽の場合はこういう副産物が付いてきます。それに見上げても遮るものがないインドならでは。このずっと先はソマリアか、モルディブか、セイシェルかといったところです。

今日のインド人

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<インドのカメラマン>K-7/DA16-50mm

あー、やっぱりインドでもデジタル一眼レフが普及してきて、趣味で写真を撮っている人もいるんだなと思うでしょ?

ところが違うんです。これは朝陽のシーンですが、カニャークマリにはカメラを抱えて、主に人物を撮って売り歩く人がいるんです。

交渉しているシーンは目撃しましたが、いったいどうやって手渡すのか。郵送って気もしますけどね。

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2016年1月17日 (日)

カニャークマリの日の出

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<朝>K7/DA16-50mm

目覚ましを4:30にセットしましたが、この教会から大音量の音楽とアジテーションのような放送が流れ、自然と目が覚めました。

はじめはここで日の出の撮影をするつもりでしたが、ちょっとだけ撮ってすぐに外に出ました。目指すは漁港です。

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<かなりの人出>K-7/DA16-50mm

この漁港から突きだした防波堤です。土と岩を積み上げたプリミティブな構造。インド人もやはりここで日の出を見たいようです。

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<漁船>K-7/DA16-50mm

わたしゃ、このあたりで待機します。インドの漁船(といっても小舟)はカラフルです。そしてキリスト教徒が多いからか、舳先には十字架がありました。

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<日の出>K-7/DA16-50mm

ばっちりです。周りに余計な人もいないし。撮影に専念できます。太陽はベンガル湾側から昇ってきます。

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<日の出その2>K-7/DA16-50mm

船が出ているのですが、操業はしていません。人も乗ってません。このシーンは逆光となるのでシルエット気味になりますが、もうかなり明るくなっています。

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<漁船その2>K-7/DA16-50mm

こんな具合です。インドのクルマにはヘッドライトのところに眼を描くものもありますが、船もまた眼がありますね。

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<日の出その3>K-7/DA16-50mm

朝陽を撮るのは何年ぶりだろうか。夕陽を撮ることはありますが。もしかしたら、朝陽はこのブログ初掲載かもしれません。

天気も上々のようです。カニャークマリのインド独立記念日(*)は長い1日になりそうです。

  1. 1947年8月15日、イギリスから独立。ただし、旧イギリス領インド帝国を構成していたパキスタンと分離する形となった。また、フランス領のポンディシェリーやポルトガル領のゴアは植民地のままでした。

今日のインド人

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<体重計屋>K-7/DA16-50mm

初めて見たのが中国でした。モロッコにもいたなあ。ヘルスメーターを持っていれば簡単にできる職業です。おそらく、体脂肪率は出ない、アナログ式のメーターでしょう。

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2014年2月25日 (火)

大混雑のウーベイン橋

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<ウーベイン橋>K7/FA35

インワをあとにし、アマラプラへ。すでに夕刻に近いです。これはアマラプラのタウンタマン湖にかけられたチーク材だけの橋です。そのチーク材はインワの旧王宮から運ばれたとのことです。

だからインワに王宮が残っていないんだね。納得です。で、「ウーベイン」ですが、「ウー」とは男性の敬称でベインさんが作った橋です。ベインさんはアマラプラの市長に当たる人物だそうで。ちなみに第三代国連事務総長にミャンマー出身のウ・タント氏がいましたが、これも敬称ですね。

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<橋の上の小坊主たち>K7/FA35

早速橋の上に移動します。ここから湖の対岸まで歩いて渡ります。夕刻に近いということで、夕陽を狙う観光客から、自分の僧院に戻る僧侶までかなりの混雑です。

この時期は乾季ということもあって、橋の下はすべて湖ということはありませんでしたが、雨季には地面が見えなくなるんでしょうね。湖面または地面からの高さは5mくらいでしょうか。雨季にはもっと湖面が迫ってくると思いますが。

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<僧侶>K7/FA35

で、ご覧の通り欄干というものがありません。なるべく中央付近を歩くようにしました。でも、これだけの人が渡ると、橋が悲鳴を上げるんです。ギシギシ、ミシミシという音がひっきりなしにしています。脳裏をかすめたのは、「ミャンマーで木造の橋、崩落」というニュースのヘッドラインでしたが、これは杞憂に終わりました。

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<本日の収穫>K7/FA35

全長1200mというウーベイン橋ですが、ただひたすら橋が続いているわけではありません。途中には休憩所のようなものも設置されています。

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<名物の揚げ物>K7/FA35

ここには屋根があってベンチもあります。そして、湖で取れた魚介類の揚げ物が販売されていたりします。ミャンマーの料理がだいぶ油が軽くなったという話を書きましたが、これはおそらく昔のままで、脂っこいと思われます。

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<全部売れたかな>K7/FA35

販売していた物品をすべて売り切ったかのような満足そうな表情のおばあさん。右側のファランはワタクシのライバルのような関係で、やはりこのおばあさんを撮ろうと必死でした。

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<夕暮れ>K7/DA21

そろそろ陽が暮れてきました。観光客は夕陽を撮ろうと誰もが躍起になっています。湖に浮かぶボートも観光客を乗せて、橋に向かって待機していますが、その数は尋常ではなく、扇形に広がってこちらを向いているというちょっと異様な光景も見られました。

まだ肉眼ではすれ違う人の表情もよくわかる程度ですが、カメラの絞りとシャッターを操作することでこんな写真も撮ることができます。まだ、大晦日ではありませんでしたが、2013年の最後の夕陽写真。

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<トワイライト>K7/DA21

こちらの方がナチュラルに近いです。もうかなり暗く、それではマンダレーに戻ることにしましょうか。ツアーの最後はよかったです。

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2012年10月22日 (月)

サワナケートの夕陽

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<メコンの夕陽>K7/DA21

サワナケートでは町歩きを終えると夕陽の時間になっていた。宿からメコンまで徒歩で約5分。メコン沿いに出ると、何軒ものビアレストランが続いていた。ラオスの人たちも、夕陽を見てビアラオを飲むらしい。

また、メコンの岸には夕陽を見ようと人が鈴なりに近いものがあった。昼間にほとんど人に出会わなかったというのに、これはいったい…。

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<夕焼け>K7/FA50

川があって、夕陽が沈む。そして天気はいうことない。これだけの好条件がそろうと、あとはシャッターを切るのみである。ただ、何となくシャッターを押しただけでは、うまく色が出ない。露出をどこに合わすのか、それだけわかれば問題はない。

デジタルカメラでは、かなり過剰に反応してしまって、白く飛んでしまうか、黒くつぶれるかだが、また逆にデジタルカメラは失敗が許されるから、何度もトライしていい露出を見つけることである。経験則では、夕陽に合わせて、早いシャッターを切ること。あとは個人の好みである。

何枚も撮ってしまったので、レンズを交換して空を中心に撮ってみる。サワナケートはメコンの東側にあり、夕陽を撮るのに都合がよい。なぜか業務用と思われるビデオカメラを構えた男性もいて、テレビのクルーなのかとも思ってしまう。

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<ボート競争の男たち>K7/FA50

やがて歓声が上がり、上流からボートがやってきた。エンジン付きではなく、全員が漕ぎ手のタイプである。競争でもするのだろうか。続いてもう一艘。川の流れが意外に速く、ボートはあっという間に過ぎ去ってしまう。

さてと。写真もたくさん撮ったし、夕食にでも行きますか。

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2012年3月30日 (金)

フィエーゾレで夕陽を見る

当初まったく予定になかったフィエーゾレへ行くことにした。それは、ガイドブックにある、「フィレンツェを見下ろす展望台」という一言が決め手であった。

フィレンツェからは市内バスで行くことができる。前の日、アレッツォに行く前に駅のキオスクでバスチケット(1回券)を複数購入してあった。もう一度ミケランジェロ広場にも行くつもりだったが、これはかなわなかった。

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<市内バス>K7/DA21

フィレンツェには何度も来ているが、市内バスに乗るのは初めてだった。サンマルコ広場発のこのバスには何名か観光客も乗り込んでいる。自分の他にも日本人夫妻が乗っていた。

バスは30分ほどで丘の麓にたどり着いた。丘の上にはいかにも歩きたくなるような町並みが広がっているのが見えた。それがフィエーゾレだった。それからさらに15分ほど丘を登り、終点に到着した。

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<フィエーゾレのドゥオモ>K7/DA21

このドゥオモのある広場が街の中心地らしい。フィエーゾレはフィレンツェの一部なのだと思っていたが、独立したコムーネであるらしい。ドゥオモとは司教座のある聖堂という意味だが、イタリアでもドゥオモと呼ばずカテドラーレと呼ぶところもある。

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<主祭壇付近>K7/DA21

とても簡素なドゥオモですぐに見終わるかと思ったが、こんな素晴らしいものもある。だから、イタリアは侮れない。

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<サンフランチェスコ教会>K7/DA21

ドゥオモ脇の急坂を上がると、ここにたどり着いた。小さな町なのに観光客が鈴なりである。明らかに欧米人にはここが知れ渡っているということだ。小さなコムーネながらヴィンチなど問題にならない。

ここも中は素晴らしいものがあったが、ここでは割愛。坂を下るとさらに素晴らしいものがあったのだ。それは…。

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<トスカーナの夕暮れ>K7/DA21

素晴らしい夕陽だった。いや、実はサンフランチェスコ教会に上がっていく途中、フィレンツェを見下ろす展望台のようなところに人が鈴なりになっていることに気づいていて、数枚写真を撮っておいたのだが、できは今ひとつだった。

教会の見学が終わり、戻ってくるといい具合になっていたのだった。この夕陽が2011年最後の夕陽でないのが残念なのだが、まあ2012年の初めての夕陽。初日の出でもないところが自分らしくていい。

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<スリに注意>GR DIGITAL

このあと、フィエーゾレの町をぶらついたものの、ローマ遺跡などにはついにたどり着けず、バスに乗って戻ってきた。そのバスの中で見つけたビクトグラム。結構ローカルなバスや鉄道では、必要以上に身体を密着させるやつがいるんですよね。

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2012年2月 8日 (水)

夕刻のミケランジェロ広場

シエナからフィレンツェに到着したのは、正午前だったが、宿で荷物整理をしたり、昼飯を食べたりで、あまり観光的なところには行っていない。一応、花のドゥオモには行ってみたのだが、このシーズンは正面の祭壇付近を囲って一般観光客が入れなくしてあったため、挨拶程度にとどまった。バチカンのサン・ピエトロ大聖堂もそんな感じだったので、これはどうしようもないことなのかもしれない。

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<ミケランジェロ広場のダビデ像>K7/DA21

この時期のヨーロッパは日照時間が短く陽が沈むのが早い。なので、ミケランジェロ広場を目指した。

ミケランジェロ広場とはあの、システィーナ礼拝堂の「最後の審判」、サン・ピエトロ大聖堂の「ピエタ」、アカデミア美術館にある「ダビデ像」の作者、ミケランジェロ・ブオナロッティの名前を冠したアルノ川左岸、つまりフィレンツェの中心部から川を渡った丘の上にある広場である。

ここはミケランジェロとはほとんど関係ないが、ダビデ像のコピーが置いてあり、フィレンツェで挙式したものは必ずここにやってくるというところである。まあ、ここで夕陽でも眺めようと思ったわけです。

ちなみに、ダビデ像はコピーを含めて3体あり、ミケランジェロ広場のものはかなり青味がかっている。もう一つのコピーはシニョーリア広場のベッキオ宮入口にある。

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<夕刻のフィレンツェ>K7/FA50

小高い丘の上にあるわけで、フィレンツェ中心部の眺めは最高である。上の画像でいうと、右のクーポラを持つのがドゥオモで、左の塔のある建物がベッキオ宮。ここでは写っていないものの、さらに右にはサンタ・クローチェ教会の優雅な姿も確認できる。

到着したのは16時過ぎくらいだったが、すでに陽は傾きいい具合である。だが、勘違いをしていた。遠くの山やフィレンツェ市街はやや赤く染まってはいるものの、ここからは夕陽が見えないのである。夕陽はこの時期フィレンツェ市街を望む場所に沈まず、夕陽を入れようとするとフィレンツェ市街が入らない。

しょうがないので、フィレンツェ市街が赤く染まるのを待つ。

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<ピノキオ>K7/FA50

夕陽はこちら側に沈むのですね。ここには、ピノキオの人形も置いてあった。ピノキオの作者はペンネームをコッローディというのだが、フィレンツェの宿も同じ名前であった。

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<作為的な一枚>K7/FA50

本格的に陽が沈むまでまだ時間があったので、カメラ内で画像を処理してみた。コントラストを強くしてみたのである。これは…リバーサルフィルムで撮ってもここまで強いコントラストにはならず、不自然で気持ち悪い。

カメラがデジタルになっても、このあたりの調整はほとんどナチュラルというか、初期設定のままにして、絞りとシャッタースピードを調整し、露出をどこにするかが勝負になる。

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<赤く染まったフィレンツェ市街>K7/DA21

45分くらい待ち、陽が暮れてきた。シャッタースピードを速くし、絞りもできるだけ絞る。露出は空にあわせる。ようやく満足した写真が撮れた。

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<夕刻のアルノ川>K7/DA15

満足した写真が撮れたら、急速に暗くなってきた。丘を降り、川を渡る。上の写真は感度を上げているものの、特にシャッターや絞りはいじっていません。いい感じなんだけど、水平に撮れていない。これは長年の癖で、肝心なときにこれが出た。

PENTAX K7には、自動水準器があり、水平に撮してくれる機能も付いているのですが、ほとんどこれをオフにしているんですね。なぜなら、見上げるような構図ではこれが余計なことをしてくれるからですが。

こんな時くらい使ってみてもいいですよね。ちょっと勉強になりました。

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2010年11月11日 (木)

ボロブドゥールの夕陽

マノハラにチェックインしたあと、荷物整理もそこそこに、遺跡に向かった。宿泊客には1泊あたり2日分のチケットを配布することになるが、通常の入場口から向かう必要もなく、ホテルの敷地内から柵の間にある簡単な出入り口からアクセスすることになる。そこには、遺跡の係員がいるわけでもなく、いわばフリーパスである。遺跡内でチケットを見せてくれと尋ねられたら、持っているホテル発行のチケットを提示するだけのことだ。だが、その機会は一度も訪れなかった。

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<ボロブドゥール遺跡>GR1s/GR28mm/Neopan Acros

遺跡は小高い丘の上にある。その階段を上り詰めて初めて遺跡の全容が明らかになる。ボロブドゥールは長年忘れ去られていたが、一時ジャワ島がイギリス領となった時の総督、トーマス・ラッフルズが、この地にボロブドゥールを発掘した。山に埋まっている巨大な寺院があるという噂を信じたのだ。

なので、丘の上にある寺院といっても、その丘の上はきれいにならされている。おそらく作った人は丘を削り整地し、寺院を建てた後、これを埋め戻したのではなかろうか。

こういう上ることのできる建造物に来るといつものことだが、ひとつひとつのレベルをぐるっと回りながら一通り写真を撮っていく。なので、一通り見るのにかなりの時間を要するが、今回は比較的時間を早めることにした。なんといっても、午後3時過ぎの見学開始なのである。

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<最上段へ>K-7/DA15

そんなわけで早いペースで見学。翌日以降にはなるがこのあと何回となく来ることができるので、その時のロケハンのような気分で写真を撮っていった。何はともあれ最上部へ。

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<ストゥーパ群>K-7/DA15

そこは中央にある巨大なストゥーパを取り囲むようにして小さな無数のストゥーパが並ぶところだった。この中には仏像が納められている。

この下のレベルはスクエアな空間で壁にはびっしりと仏陀のレリーフが刻まれている。そして、上を眺めるとジャワ風の鬼瓦のような像や仏像が建ち並ぶところで、壁画のレリーフを除きさほど変化がないところである。

そんなことを考えているといつしか夕暮れが近づく。光が弱くなって、コントラストが次第に失われていくのだが、赤やオレンジの光が差し込み、再び異なったコントラストを取り戻す瞬間である。

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<ボロブドゥールの夕陽>K-7/Sigma20

この時の感覚ではまだまだ明るい感じ。手前のストゥーパあたりに露出を合わせていたら、こんな風にはならないはず。ちょうど太陽が雲の間に隠れ混みその瞬間を利用して、太陽や雲に露出を合わせて撮ってみたらこんな具合になりました。

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<夕陽その2>K-7/Sigma20

こちらは、少し場所を変えて、壊れたストゥーパから露出している仏像を入れて撮ったもの。デジタルですが、リバーサルに負けない色を出してくれました。

こんな具合に、デジイチでの夕陽の最初のトライでしたが、上手くいきました。これをリバーサルで撮るとなると、あと15分から30分は待つ必要があったと思います。

一応ボロブドゥールでは、5時に近づくと係員が容赦なく客を追い立ててしまいます。今までのMZ-3であったならば、この写真は撮れなかったはず。あるいは別の季節に来る必要があったかも。

まだまだ、ボロブドゥールの記事は続きます。何てったって、ハイライトですから。

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2009年5月 6日 (水)

カントー川の初日の出

ヴィクトリア・カントー・リゾートはカントー川の支流に面していた。あのガラディナーの翌朝、ワインをしこたま飲んでいたにもかかわらず、しっかりと早起きすることができた。そうだ、川沿いに行けば初日の出が見られるかもしれないな。

こういう時にホテルの敷地内に絶好の場所があるということはありがたいことである。わざわざそのために支度しなくてもいい。着替える必要もなく(パジャマなんて着ませんよ)、カメラをつかんでそのまま外に出ればよい。

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<カントー川>MZ-3/50mm/E100VS

前日までは時折雨が降っていたが、幸いそれもない。あいにくと曇り空だが、東の空にはわずかに雲の切れ目があった。カントー川は幅が500mほどだろうか。雨季のルアンパバーンのメコンと同じくらいの幅である。

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<カントー川>MZ-3/50mm/E100VS

東の空が明るくなってきた。しかし、残念ながら初日の出をはっきりと撮ることはできなかった。

この時の状況だが、結構暗いと思っていたものの、リバーサルのフィルム上でもかなり明るい。考えてみれば、旅に出て日の出を撮るという機会は滅多にない。それは、もちろん自分が旅に出るとそれほど早起きしないことでもあり、自ずと日の出を撮るチャンスを狭めているからに過ぎないのである。

その点、日の入りは比較的楽である。ま、これも失敗なのだが、サンセットは太陽が力を失っていく瞬間でもあり、サンライズは太陽が徐々に輝いていく時間帯なのである。ちょっと太陽の力を甘く見ていたのかもしれない。要するに、もう少し絞りを効かせれば、うまくいったのかもしれない。

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