さて、アルバム『Desperado』ですが、Bilboard Hot 200(週間アルバムチャート)で41位が最高位で、1973年の年間チャートで64位という、イーグルスにしてはほぼ売れなかったものといっていいでしょう。ただし、のちにダブルプラチナ(200万枚)認定されています。これは、のちの彼らの活躍で年月をかけて達成されたものだと思います。
シングルヒットも「Outlaw Man」のBilboard Hot 100で59位が最高で、もう1曲のシングル、「Tequila Sunrise」はチャート圏外でした。
ま、これくらいはいいすかね。個性だから。ちなみに正確なタイトル表記は…「優しい雨のように」を覚えてますか? と、なります。ちなみに、このアルバムにはセルフライナーノートのようなものが付いていて、「優しい雨のように」という曲はThe Bandのアルバム『Islands』の「Right As Rain」という曲ですね。このあたり、馬場俊英のルーツ的なものが見えるかも。
『Over The Mountain』ですが、シングルが1枚のみ。ですが、馬場俊英が一番やりたい音楽を自分の主導権を持って表現したかったアルバムだったのではないでしょうか。
『もうすぐゴング』では、会社側に主導権を握られ、おそらく馬場俊英の個性がだいぶ抑えられたものを、『Down The River』ではかなり馬場俊英が主導権を握るようにはなったものの、まだまだと思って、短期間で思いっきりやりたいことをぶつけたのが『Over The Mountain』だったのではないでしょうか。
YouTubeの映像は2012年のもので、この時すでに70歳を超えております。この映像ではマイクを持って歌っているだけですが、もちろんギターを弾いて歌いますし、在米ユダヤ人をモチーフにした映画「The Jazz Singer」にも主演するという、いわばアメリカのスーパースターのひとりであります。11曲をTop10に送り込み、うち3曲がビルボード1位です。
彼自身の活動は1967年から始まっていますが、アルバムリリースは1971年から。それまでの実績というものがほとんどありませんでしたが、ファーストアルバム『Himself』はアメリカでもリリースされ、いきなり9位になります。その後のアルバムは1972年の『Back To Front』が48位、1973年の『I'm A Writer, Not A Finger』が101位と低空飛行に沈みましたが、イギリスではそれぞれ5位、1位、2位という具合に売れました。
この曲はアルバム『Stargazer』(1983年)収録で、シングルカットはされていません。杉さんも日本のロック・ポップスの男性シンガーとしてはかなり微妙な立ち位置の人で、結果的には売れませんでしたが、いい曲を書いていますし、B面扱いだったり、単なるアルバム収録の数合わせ的な曲提供も多いものの、光るものを見せていますね。例:竹内まりや(大学の後輩)「Hold On」、「磁気嵐」、石川さゆり「ウイスキーがお好きでしょ」、Hi Fi Set「素直になりたい」などなど。
「ベティ・デイビスの瞳」ですが、ビルボードで5週1位を続けたのち、オランダの企画グループStars On 45の「Stars On 45(Medley)」に首位を明け渡し陥落しました。しかし、2週後に返り咲き、4週1位を保ちました。つまりは、9週1位を獲得し、1981年の年間チャート1位になったばかりか、その年のグラミー賞、のSong Of The Year(最優秀楽曲賞)とRecord Of The Year(最優秀レコード賞)との二冠に輝いたのです。
この頃、個人的には日本で唯一ビルボードのチャートが掲載されている雑誌、「FM fan」を毎週購入しておりました。それを知る前はラジオ関東の「American Top 40」(湯川れい子がパーソナリティで、複数いたアシスタントはその後音楽評論家になってます)を聴いて手書きでチャートをつけていたりしました。ま、眠ったら終わりだし、自宅にいないときはつけられないので、購入したようなものです。
また、アルバム『Living In The U.S.A.』はこれまで提供を受けていたウエストコースト系の周辺のミュージシャンの曲をできるだけ抑え、チャック・ベリーからプレスリー、モータウン系のミラクルズなどのカバー曲を散りばめた意欲作でもありました。ですが、リンダにとってこれが最後のアルバムチャート1位となったのでした。
さて、アルバム『Goats Head Soup』のリリースに先立ち、先行シングルとしてリリースされたのが「Angie」です。1973年10月20日付のビルボードHot 100で1位を獲得します。来日を中止に追い込んだ奴ら、ざまあみやがれといったところですが、残念ながら翌週には首位を明け渡しました。ストーンズは1週だけの1位という曲が多いんですよね。Eaglesもそうなんだけど。
「Angie」と『Goats Head Soup』はダブルでビルボード1位とセールスはよかったのですが、これ以降アルバム1位はキープするものの、1978年の「Miss You」と『Some Girls』まで、シングル・アルバムのダブルの1位は獲得できませんでした。つまり、売り上げが落ちたということになります。キースのおクスリ問題もあったからですかね。
この他、アル・ヤンコビックはHeuy Lewis & The Newsの「I Want A New Drug」のパロディ、「I Want A New Duck」、Queenの「Another One Bites The Dust」のパロディ、「Another One Ride Tne Bus」、Madonnaの「Like A Virgin」のパロディ、「Like A Surgeon」などもあります。
そして、この「Every Night & Day」はふたりの共作です。作詞作曲:門あさ美・岡本一生 編曲:松岡直也となっています。
岡本一生氏はシンガーソングライターとして渡辺プロと契約し、シングル3枚、アルバム3枚を1978年から1982年にかけてリリースしたのみ。ですが、昨年、ファーストアルバム『Moonlight Singing』とセカンドアルバム『MOONLIGHT MYSTERY』が2 in 1の形で、タワーレコードから再発されました。なんと、これが、初のCD化です。
「Every Night & Day」は門あさ美の名義ながら、歌いだしは男性が先です。この曲が収録されたアルバム『Hot Lips』(1982年7月5日リリース)は一昨年タワーレコードの協力の下、紙ジャケット仕様で再発されました。シティポップの仕掛人であり、あまたのシティポップの再発に取り組んできた金澤寿和氏が解説を手掛けております。その中で、岡本氏の声を「ちょっと谷村新司似のスケベ声(←褒めてます)が、男女の濃ゆいムードを盛り上げている」と書いております。
最近のコメント