陸路・海路の国境越え<4>
<RICOH GR DIGITAL>
シリーズ4回目。今回は前回の続きで、ラオスから中国雲南省へと抜けるルートです。目的地はいわゆるシーサンパンナ。景洪(ジンホン)というところです。景洪4泊、モンラー1泊の計5泊6日間の中国滞在でした。
日本人のノービザ滞在はラオスと同じく15日間ですから、その後も延々と中国を旅するわけにはいかず、同じルートでラオスに戻りました。
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ラオス側の出発点はルアンナムター。ラオス側の出国ポイントはボーテンというところです。1枚目の画像がそうです。
フアイサイからタイでいうロットゥのようなワゴン車でルアンナムターに到着しました。ルアンナムターでは1泊しました。旅行会社で国境を通過し、モンラーという中国側まで行くバスを予約しました。街中でこれと同じIVECO(スペインの自動車メーカー)のバンが止まっていたのですが、案の定同じクルマがやってきました。
ちなみに、ルアンナムターのバスターミナルは郊外にありますが、このバンは旅行会社に止まるので楽ではありました。画像はルアンナムターのバスターミナルで一息入れたところです。赤シャツの男性の後ろがワタクシの席です。
ここからはフランス人カップルとギリシア人のおっさん二人組が乗り込んできました。
<PENTAX MZ-3/FA35mm>
こちらは中国のモンラーのバスターミナルです。国際バスいや、国際班車はここまで。ここから、景洪行きのバスに乗り継ぎます。さすがにシーサンパンナ・タイ族自治州の州都であるためか、バスは頻発していました。
ちなみに、中国側の入国ポイントはここではなく、モーハンというところです。ラオス・中国の国境はボーテンとモーハンの間にある山道に石碑のようなものが立っていて、その山道はいわば緩衝地帯みたいでした。
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さて、ラオス側、ボーテンの出国ポイントですが、ものすごい数の中国人が通過していきました。ここでの外国人の越境者は例のバスに乗っていた5人だけで、ほとんど我々は後回しでした。まあ、パスポートにスタンプを押すだけですから、それは問題ありません。
ですが、中国側の入国ポイント、モーハンで問題が起こりました。自分はノービザ滞在ができます。
当時、ヨーロッパの人たちは、ビザが必要でした。フランス人カップルは中国ビザを持っていたので問題なし。
ギリシア人のおっさん二人組が止められたのです。彼らはビザを持っておらず、ラオスに戻るよう指示されたのです。ボーテンでの会話では、「我々は世界のどこでもなんとかなってきた。だから、今回も問題ない」と、根拠のない自信を見せていたのですが。
<MZ-3/FA35mm>
彼らは、ボーテンに戻ってまたアライバルビザを作ってもらったのかどうか。まともなイミグレの職員であれば、パスポートを見て「越境不可」と判断するはずですが、やはりラオスも社会主義国で、自分の仕事だけやっていればいいという考えなんでしょうね。
さて、シーサンパンナですが、ほとんど外国人旅行者がいませんでしたが、公安がこちらを警戒することもなく、普通に旅ができました。ただ、ミャンマー国境に近いモンフンというところに足を延ばしたら、公安のパスポートチェックがありました。ちょうどモンフンに向かう時と、戻るときの2回。それだけでしたが。
<MZ-3/FA35mm>
ちょうどこの時、北京オリンピックが開催されたばかりで、ワタクシは景洪の食堂のテレビで開会式を見ました。店員は客そっちのけでテレビに夢中で、強い口調で呼ばないと対応してくれませんでしたが。
そんな時期であったので、ド田舎のシーサンパンナからも警備に公安が導入されていたのかもしれません。
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シーサンパンナの旅はなかなか面白かったです。
実は1994年にもツアーで訪れているのですが、景洪の発展具合が当時はすさまじいと感じました。ビルが建ち並び、今はもっとすごいことになっているのかも。
少数民族の宝庫のような地域ですが、町並みは完全に漢民族に圧倒されているように感じました。なんといっても、海から遥かに離れた地域だというのに、漢方薬にでもするのか、ヒトデの乾物までもが市場に並ぶのです。
さて、そんな雲南滞在もほぼ終わり、ラオスに戻ります。景洪ではラオス行きの交通手段を見つけられず、モンラーに移動します。モンラーのバスターミナルにはラオスのウドムサイ行きの便があることを表示していましたが、チケット窓口の小姐が「没有」とのたまうので、細切れの交通手段で戻ることにしました。モンラーには1泊いたしました。
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宿から1kmくらいバックパックを背負って歩き、国境行きのバスターミナルへ。バスはタイのロットゥよりも小さなワゴン車でした。
<MZ-3/FA35mm>
モンラーの街です。なにもなさそうなところですが、建物だけは立派。カジノでもあるんでしょうかね。
特に問題はなかったので、無事出国手続きは済みました。
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ボーテンにはこのようなもので向かいます。タイでいうサムロー(トゥクトゥク)やシーロー(軽四輪)ですね。幌付きの後部座席に乗りあうクルマです。
<MZ-3/FA35mm>
緩衝地帯の未舗装路です。来たときは全然問題ありませんでしたが、雲南滞在中は雨続きでぬかるんでいます。バスやトラックは大苦戦でしたが、これらをスイスイとかわす、乗り合いのタクシーが頼もしかったです。
そして、ボーテン。いわないと出してくれないラオス入国カード。なんちゅうイミグレの職員だと思いますが、このルートを通過すのは圧倒的にラオスで商売をするプロとか、中国の団体客なのであらかじめ中国で入国カードは入手済みなんでしょう。
ボーテンからも軽ワゴンと寝台バスに乗り継ぎ、ウドムサイに何とか到着したのでした。
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一見楽そうに見える寝台バスですが、ウドムサイに向かう途中の峠道があまりにもひどすぎで、とにかく揺れました。
こんなルートに高速鉄道が通ってしまうとは。
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同じ国境のルートを往復したというのは、香港・上環とマカオ外港くらいですね。普通戻ってきませんよね。
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